直葬(火葬式のみ)
直葬とはお葬式をおこなわず、火葬のみをとりおこなうことをいいます。火葬式とも呼びます。
病院などのご逝去先から、火葬を行う火葬場へ直接搬送し、通夜や葬儀告別式を行いません。 法律上、ご逝去時刻(死亡診断書に記載)から24時間経過しなければ、火葬を 行う事は出来ませんので、実際の火葬は、翌日以降、役所手続き(死亡届の提出)や、火葬場の空き状況、ご遺族のご都合によって日時が決定します。
直葬を選ぶ理由は、親族がほとんどいない、費用をかけたくない、故人や喪家の信念、など様々です。
直葬だからといって、家族葬や密葬といった通常の葬儀と心情的には変わりはありません。故人を思う気持ちはどなたでも同じです。
火葬の際に読経も可能ですし、まったくの無宗教で行うこともできます。
直葬を行う場合も葬儀社へご相談をしてまいりましょう。
直葬・火葬の注意点
直葬を行う場合、いくつかの注意点があります。
1 安置場所
法律上、伝染病を除くと死亡後24時間以内に火葬をとり行うことは禁止されています。
病院でお亡くなりになった場合、火葬の時間まで御遺体を病院で安置することは難しいケースがほとんどです。
入院が長かった方、ご本人のご遺志、ご家族のご希望により、直接火葬場へお連れすることを避け、一度ご自宅へお連れするケースもございます。
ご自宅で安置できない場合、どこか安置場所をさがさなければなりません。火葬場の霊安室に一時的に安置できる場合もありますが、受け入れ時間に制限があったり、ご家族が付き添うことが出来ないという場合もあります。火葬場での安置がご希望に添えない、ご自宅で安置ができない、といったお困りの方は、御安置場所を提案できる葬儀社をお探しになるとよいでしょう。
2 先祖代々のお墓がある
お寺は、宗教儀式をとりおこなうべきであると考えています。お寺に先祖代々のお墓を持っている場合は、必ずお寺に相談をしましょう。
また、お墓やおつきあいのあるお寺がなくても、火葬場、安置場所でお経を読んでもらうことができます。
全くの宗教儀式がないのは寂しいとお考えの方は、葬儀社にご相談をしましょう。読経をしてくださるお寺をご紹介いたします。
3 直葬・火葬の後を考える
直葬(火葬)の場合、葬儀に参加をして故人にお別れをしたかったという親族や知人への対応を考慮しておきましょう。誤解のないように、直葬(火葬)をする旨を伝えておくべきです。後日、焼香をさせて欲しいという連絡がたくさんあり、簡単に済まそうと思っていたのに、逆に大変になってしまった、という例もありますので、その辺りをしっかりと把握し、直葬・火葬にするかしないかを判断することです。
4 葬儀社選びはミスのないようにしましょう
直葬・火葬の仕事依頼を断る葬儀社も多く、葬儀社選びはしっかりと行わないといけません。
直葬・火葬の場合、葬儀費用が低額であるため、お断りをする葬儀社は多いのです。また、請けおった儀社によっては、ご遺体の扱い方、葬儀費用の説明などが、葬儀社の各担当者レベルで反映してきます。
低額のはずの直葬・火葬がそうでもなかった、というお話もありますので、葬儀社選びには注意を払い、故人を後悔なくお見送りいたしましょう。